前回は親子コンサートのマナーとルールについて解説しました。いかがでしたでしょうか。
第1回「親子コンサートの魅力とは?〜バイオリン奏者からの視点から〜」
今回はより詳しく親子コンサートで楽しむための対策を具体的に上げていきます。
長くなりそうなので、2回に分けて書いていこうと思います。
今回は、「親子コンサートのマナーとルールの対策7選」の中から1〜4までのご紹介です。
小さな子ども対象の親子コンサートでは、子どもが自然に騒いだり動いたりしてしまうことがありますが、事前に対策を取ることで親も安心して楽しむことができます。
ここでは、親子コンサートのマナーとルールの対策7選の中から1〜4、そして具体的に二つずつ挙げていきます。
第4回 親子コンサートのマナーとルールの対策7選-1
1. コンサート前の「ルール説明」と「リハーサル」
① ルールの事前説明をしておく
コンサートに行く前に、子どもに簡単なマナーやルールを伝えます。
未就学児でも、親が「演奏が始まったらお話しはお休みしてみようね」と伝えることで、基本的なコンサートの流れを理解できるようになります。
乳幼児でも、「言っても分からないしめんどくさいから言わないでおこう」、ではなく、「その時はわからないかもしれないけれど、何度か来ていればわかるようになるだろう」、と長期的な目で見て伝えることが大事です。
このコラムを読んで少しずつ親子コンサートに参加する概要がわかれば、子どもに説明もしやすいのではないかと思います。
具体的な対策も挙げたので、参考にして何か一つでも実践してみてくださいね♪
♪具体的な対策♪
「音楽が鳴ったら静かにする時間だよ」とあらかじめ簡単に伝え、家で少し練習しておく。
「今から音楽が始まるから、しばらく静かにしてみよう」と親子でシミュレーションを行うと効果的です。
② コンサートのリハーサル動画を観る
YouTubeなどで子ども向けのコンサートの動画を見せ、実際にどんな雰囲気なのかを事前に体験させてみましょう。
演奏が始まると静かに耳を傾けることや、拍手のタイミングを親子で一緒に体感することで、当日もスムーズに参加できます。
♪具体的な方法♪
子どもと一緒に動画を見ながら、「今みんな拍手しているね!」などと声をかけ、実際のコンサートで行われる行動を教えてみましょう。
2. 「おもちゃ」や「おやつ」で気分転換
① 静かに遊べるおもちゃを準備する
コンサート中にどうしても集中力が途切れてしまう未就学児には、静かに遊べるおもちゃ(音が出ないもの)を準備しましょう。
お気に入りのぬいぐるみや絵本など、手を使って集中できるものを用意すると、子どもが落ち着いていられる時間が増えます。
我が子たちも幼い頃には、娘はお気に入りのウサギのぬいぐるみ、息子は犬のぬいぐるみを用意してぐずったときや、ときには最初から持たせて「一緒に聞こうね」などと声をかけていました。今となっては懐かしい思い出です。
♪具体的な方法♪
あらかじめお気に入りのおもちゃなどを用意し、カバンに入れておきます。
子どもが騒ぎそうなときにそれを渡して気を紛らわせることができます。
② 小さなおやつで集中力を持続させる
ホール内は飲食禁止のところが多くあるので、必ず確認してから持参します。
どうしてもグズグズしてしまうときには、途中でホールの外のホワイエや通路などに出て、喉の渇きを満たしたり軽くつまめるものを与えたりしましょう。
次の項目にも書きましたが、親子コンサートでは途中で席を離れホールの外にも出られる環境のことが多いので、その時に与えて慌てずに様子を見ます。
♪具体的な方法♪
事前にホールや周囲の状況をチェックし音の出ないもの、バラバラにならないものを持参。気持ちを落ち着かせます。
3. 「動きやすい席」と「外出のタイミング」を確保
① 出入りしやすい席に座る
子どもが予想外に騒ぎ出してしまった時、すぐに外に出られるよう、出口に近い席や動きやすい席に座るのがおすすめです。
これにより、急な退出やトイレに行く際にも周囲に迷惑をかけにくくなります。
♪具体的な方法♪
会場に入ったら、出口に近い席や出入りしやすい通路側の席を選び、万が一の場合にすぐ対応できるようにしましょう。そして会場の係の人がいたら声をかけてみましょう。
② 外出するタイミングを事前に決める
コンサート中に子どもがどうしても落ち着かない場合は、一時的に外に出て気分転換を図ることが効果的です。
事前に、外出するタイミングや休憩時間を確認し、子どもが騒ぎ出したらすぐに外に連れて行く準備をしておきましょう。
もし休憩時間など時間など分からない事があったら、主催者等に連絡してみるのも一つの手です。
我々ピアノトリオ樹音のコンサートでは、疑問点やご質問等受け付けていますので、お気軽にお問い合わせくださいね。
♪具体的な方法♪
コンサートが始まる前に、親同士(ご両親やお友達家族等)で「子どもが騒ぎ出したらこのタイミングで外に出よう」などと話し合い、外に出て少し休ませてから再び会場に戻る計画を立ててみましょう。
ご両親がいたらどちらかが外に出、また戻ってくる時のためにお一人ホール内に待機している等。
大人お一人で子どもの対処をしなければならない時には、会場の係の方に頼ってみてください。
会場係の方がいない場合には、焦らずに子どもに声掛け等して、ホール外に出て落ち着きましょう。
4. 「手拍子」や「体を動かす」ことで参加型にする
① 手拍子やリズムに合わせて体を動かす
コンサート中に手を使って拍手をする場面や、リズムに合わせて体を動かせる場面を意識的に作ってあげると、子どもが音楽に集中しやすくなります。
音楽に合わせて体を動かすことで、静かに座っている時間を楽しく過ごせるようになります。
親子コンサートでは音楽に合わせて手拍子や体を動かす曲も多く演奏されます。
そう言った時には遠慮なく動かしてみましょう♪
♪具体的な方法♪
「この曲は手拍子してみようね!」と親がリードして手を叩いたり、リズムに合わせて体を揺らすことで、子どもが音楽を身体で感じるように促してみましょう。
② 簡単なジェスチャーを取り入れる
音楽に合わせて、簡単なジェスチャーや手遊びを取り入れることで、子どもが音楽に集中できます。
特にバイオリンやピアノの演奏に合わせて手を叩いたり、指で「弓を弾く真似」をすると、楽しさが倍増します。
♪具体的な方法♪
バイオリンの演奏に合わせて「バイオリンを弾く真似してみよう!」などと提案し、手を使った動きで音楽を親子で楽しんでみましょう。
いかがでしたでしょうか。
次回は続きの7選のうちの5~7を書いていきます。
毎週日曜日に更新予定です。
お読みいただきありがとうございました。