第一回目 「親子コンサートの魅力とは?」、第二回目「親子コンサートを100倍楽しめる方法7選」はいかがでしたでしょうか。
コンサートで生の音楽を親子で楽しめるコツなどを書いていきたいと思っています。
日曜日に更新予定です。
今回は親子コンサートにおけるルールとマナーについて書いていきますね。
小さな子向けの親子コンサートでは、子どもが自然に騒いでしまったり、体を動かしたりしても安心して参加できる環境が提供されています。
私たちピアノトリオ樹音のコンサートでも、こうした反応は演奏していてあまり気になりません。
むしろバイオリン奏者としても、子どもが音楽に興味を示し、自然に反応する姿を見るのは楽しんでいる証拠として喜びの一部となっています。
今回は、なぜ騒いでも大丈夫なのか、そしてどのようなマナーとルールを守るとより楽しくコンサートを楽しめるのかを詳しく解説していきます。
第3回:騒いでも大丈夫!親子コンサートのマナーとルール
1. 子どもが騒ぐのは自然なこと
小さなお子様はまだ自分の感情や興奮を完全にコントロールすることができません。
特に音楽のような刺激的な環境では、リズムに乗って手を叩いたり、声を出してしまうことはごく自然なことです。
楽しい感じの音楽が流れてくると、様々な感情やエネルギーを感じ体がすぐに反応してしまいます。
研究によると、幼児期の感情表現は非常に活発で、音楽や視覚的な刺激に対して身体的・言語的な反応が出やすいことがわかっています【参考:幼児の感情表現と環境刺激】。
このような反応を自然に受け入れるコンサートなどの環境があると、子どもが音楽を楽しみながら社会的スキルを学ぶ絶好の機会となります。
♪コンサートを楽しむヒント♪
- コンサート前に、「コンサート中はお話しを少しお休みして音楽を聴こうね」と簡単にルールを説明しつつ、騒いでしまった場合も安心できるように「ちょっと声を出しても大丈夫だよ」と伝えてみよう。まだ小さいから分からないだろうではなく、伝えることが大事です。
2. 音楽に対する自由な反応を育む
音楽は感情を引き出す力を持っており、特にクラシック音楽ではいろいろな楽器の旋律が豊かな感情を表現します。
子どもがこうした音楽に触れた際、感情的な反応や身体の動きが自然に現れるのは、音楽の影響を強く受けている証拠です。親子コンサートでは、その自由な反応を許容し、子どもが音楽に親しむ場としての役割を果たしているのです。
親子コンサートなどの自由に反応できる場で音楽を体験することで、子どもがより音楽に興味を持ち、創造的な発想を育むことが確認されています【参考:音楽教育と創造性の発達】。
無理に静かにさせるよりも、音楽に自然に反応することを可能な限り認めてあげることが、将来の様々な発育を促すことにつながります。
♪コンサートを楽しむヒント♪
・演奏中に「今はバイオリンのソロだから、ちょっと静かにしてみようね」と声をかけ、静かに聴く場面を教えつつ、盛り上がる曲では手拍子やリズムに合わせて体を動かすことを促してみよう。
3. コンサートを通じて社会的マナーを学ぶ
親子コンサートは、子どもに音楽を楽しむだけでなく、公共の場での基本的なマナーを学ぶ良い機会です。
バイオリン奏者としても、コンサート中に適切なマナーを守りながら、子どもが自由に反応することを舞台の上から見守っています。
演奏が終わった後に拍手をすることや、静かに聴く場面では集中することを少しずつ教えることで、子どもが音楽を楽しむと同時に社会的なスキルを学ぶことができます。
幼少期に公共の場での行動規範を学ぶことで、子どもは他者との協調性やルールの理解が深まるとされています【参考:幼児の社会性発達と公共マナー】。
特に音楽のコンサートの場では、音楽を通じて集中力や感謝の気持ちを育むことができます。
♪コンサートを楽しむヒント♪
- 演奏が終わった後に、「素敵な音楽だったね、拍手してありがとうを伝えよう」と教えることで、感謝の気持ちを表現する方法を学んでみよう。
4. 親がリラックスして参加することの重要性
子どもは親の感情や態度に非常に敏感です。
奏者として舞台上から客席を見たときに、ご両親が心から楽しんでいる姿を見ることがあります。
そういうご両親のお子様も、音楽を楽しんでいることが多いです。
親子コンサートと題名がついているコンサートは「子どもが騒いでも大丈夫」となっている場合が多いので、あまり神経質にならずに多少騒いでも大丈夫と心構えでいると、お子様も自由に音楽を感じられるでしょう。
泣き叫んだり落ち着きなかったりする場合には、何か要因があるはずです。
それを落ち着いて考え対処し、それでもダメな場合には一旦会場の外に出るなどの対処がありますので、近くの会場のスタッフに声をかけるなりしてみてください。
こちらも舞台から気づいたときには、お声がけすることもございますので、騒いでしまっても慌てずにいてくださいね。
親のリラックスした態度や安心感が子どもの情緒に与える影響について、多くの研究で示されている通り、親が緊張していると子どもも不安を感じやすくなります【参考:親の情緒と子どもの行動の関連性】
反対に、親が楽しんでいると、子どもも安心して環境に適応できます。
♪コンサートを楽しむヒント♪
- 子供が騒いでしまったらどうしう!という前提ではなく、コンサートを楽しんじゃおう!騒いでしまったら上記のような対処ができるから大丈夫、というスタンスでコンサートに出かけてみましょう。
5. 他の親子さんとの協力を意識する
親子コンサートは他の家族も同じように参加しているため、他の親子さんたちにも気を配りつつ、一緒に音楽を楽しんでいるんだよという姿勢を見せることも大切です。
あの子が手を叩いているから自分もリズムに合わせて手を叩いてみよう!という行動につながることもあります。
自発的に意識して行動するようにもなります。
逆に今みんな静かに聴いているな、ああ、静かな曲なんだななどと言葉は分からなくても感じることもできますね。
社会的協力を学ぶ場として、共同で何かを楽しむ体験は非常に効果的であることがわかっています【参考:幼児の協力行動と社会的発達】。
♪コンサートを楽しむヒント♪
- 「すごく楽しそうにしているね」など他の親子さんたちに少し意識を向ける声かけをしてみよう。
まとめ
親子コンサートでは、小さな子が自然に音楽に反応し、自由に楽しむことができる場です。
子どもが声を出したり、体を動かしてしまうことはごく自然なことであり、それを許容する環境が整っているのが親子コンサートの魅力なのです。
ご両親がリラックスして参加し、簡単なルールやマナー子供と理解し意識すると、子どもも安心して音楽を楽しむことができます。
特に、音楽に合わせて手拍子をしたり、リズムに乗ることで、子どもが音楽に集中しやすくなり、感性を豊かに育む機会となります。
また、騒いでしまった場合にも、親子コンサートでは上記のような対処が出来る環境ということで、安心して親も子どもも楽しく過ごすことができます。
親子コンサートは、音楽を通じて親子の絆を深め、子どもの成長に大きく寄与する貴重な体験なのです。
親子での特別な時間を共有しながら、音楽の楽しさと学びを共に味わい、素晴らしい思い出を作りに親子コンサートに出かけてみましょう♪
ここまでお読みいただきありがとうございました。
今回は簡単にコンサートを楽しむヒントを書きましたが、次回は「騒いでも大丈夫!親子コンサートのマナーとルールの対策7選」を詳しく書く予定です♪