今日から毎週にわたってコラムを書いていこうと思います。
ピアノトリオ樹音の一員として親子コンサートを開いてきた経験から、親子コンサートのメリットや楽しみ方などを配信し、 一人でも多くの親子がコンサートに足を運んで音楽を楽しみ、感動を感じてもらいたいと思い、数回にわたりコラムを書くことにしました。
バイオリン奏者からの視点を交えて書いていきます。
第1回:親子コンサートの魅力とは?〜バイオリン奏者の視点から〜
親子コンサートは、音楽の魅力を親子で楽しむことができる貴重な機会です。
特にピアノトリオ樹音のバイオリン奏者として、ステージから見る親子の様子はとても微笑ましく、親子のふれあいを提供することの大切さを痛感します。
ピアノトリオ樹音はそのふれあいの場をたくさん作りたいと思い、活動しています。
親子コンサートは、子どもたちに音楽の楽しさを伝え、親子の絆を深める絶好の機会です。
ピアノトリオ(バイオリン、ピアノ、チェロ)のような編成は、クラシック音楽の基本的な要素を体験するのに最適です。
ここでは、バイオリン奏者の観点から見た親子コンサートの魅力を紹介し、親子で楽しむためのポイントと具体的な方法を数回にわたってお伝えします。
今回は4つの「親子コンサートの魅力」を出してみました。
1. 生の音楽体験で感性を刺激する
演奏者として、子どもたちが目を輝かせて音楽に触れ、楽しむ姿を見るのはとても感動的です。
バイオリンの生の音色は、録音された音楽とは異なるリアルな響きを持ち、子どもの感性に直接働きかけます。
特にピアノトリオのような小編成のコンサートでは、音の一つ一つがピアノやチェロの音と融合し、キラキラと純度を増して子どもたちの耳に深く届くのが特徴です。
バイオリンは人の声に最も近いと言われ、子供たちや大人の心の琴線に触れるのです。
親子コンサートでは、子どもたちが間近で目や耳や体感を通して感じ、同じ空間で感じている親子間の絆を深めることができます。
音楽を聴くことで子どもの脳は活性化され、特に未就学児の時期に感受性が高まると言われています。
バイオリンの音色を含むクラシック音楽を聴いた子どもは、感情表現や言語発達に良い影響を受けるとする研究結果もあります【参考:多くの研究で示された音楽の教育的効果】。
2. 子どもが自由に表現できる空間
親子コンサートの素晴らしいところは、子どもたちが自由に反応できることです。
時には声を出したり、リズムに合わせて体を動かす姿を見ると、音楽が自然な形で受け入れられているのを感じます。
演奏者としても、その自由な反応は励みになり、さらに心を込めた演奏をしたいという気持ちになります。
通常のクラシックコンサートでは静かに聴くことが求められますが、親子コンサートは子どもが楽しむことを第一に考えられています。
ピアノトリオ樹音の親子コンサートではクラシックでも有名な曲を演奏したり、流行りの曲を弾いたりして飽きさせないプログラム編成にしています。
歌の曲では歌ったりリズムを感じたりすることができます。
音楽に合わせて歌ったり体を動かすことは、子どもの自然な表現の一部であり、その自由な環境が音楽への親しみを深めます。
親子で音楽を楽しむ家庭では、親子間のコミュニケーションが活発で、子どもの情緒が安定しているとの調査結果があります。
また、楽器の演奏を見ることで、子どもはその楽器に興味を持ち、自ら音楽に触れたいと思うようになる傾向があります【参考:親子間の音楽活動とその影響】。
3. 楽器の音を間近で体感する
子どもたちがバイオリンの音に驚いたり、興味を持つ瞬間はとても印象的です。
ピアノトリオ樹音では、バイオリン、ピアノ、チェロがそれぞれ異なる役割を持ち、それぞれの音が合わさることで一つの音楽を作り上げます。
演奏する姿を見るだけでもとてもたくさんの情報に触れることができるでしょう。
生演奏の迫力や音のダイナミクスは、YouTubeやビデオでは得られない感動をもたらします。
バイオリンの弓使いや、演奏者の息づかいまでもが伝わる空間での演奏は、音楽の「生きた」感覚を伝える絶好の機会です。
幼少期に楽器演奏や音楽に触れる経験を持った子どもは、将来音楽に対する関心が高まり、創造性や集中力が向上することが多いです【参考:幼少期の音楽体験が及ぼす長期的影響】。
4. 音楽を通じた心の成長を促す
親子で音楽を聴いていると、特にバラードや感動的な楽曲のときに親が涙を流している姿を舞台から見かけます。
音楽を聞いて心揺さぶられる瞬間があるんだ、と子どもも感じ、心が豊かに成長するきっかけとなります。
音楽は、言葉にできない感情を伝える力があります。
親子で同じ音楽を聴き、同じ瞬間を共有することで、日常では表現しにくい感情の共有が自然と生まれます。
音楽を通じて感情を表現することは、子どもの情緒的な発達に不可欠です。特にクラシック音楽の中では、音の強弱やテンポの変化を感じ取ることで、子どもたちは感情の幅広さを学びます【参考:音楽による情緒発達の促進】。
まとめ
バイオリン奏者として、親子コンサートはただ演奏を披露する場ではなく、親子の心がつながる貴重な空間と感じます。
音楽の持つ力を信じ、より多くの親子が気軽に音楽の世界に触れる機会を楽しんでいただけたらと思います。
親子で一緒に音楽を楽しむことで得られる喜びは、何物にも代えがたいものです。
ぜひ、親子でコンサートに参加し、音楽の素晴らしさを体感してくださいね。
次回は第2回「親子コンサートを100倍楽しめる方法7選」を掲載予定です。